テスラの展示で考えた 茨城の暮らしを支える蓄電池とEV充電

金色の車体に、すっと横へ伸びるライト。写真のサイバーキャブを見ると、これからの車はどんな姿になるのだろうと、つい想像が膨らみます。テスラの展示には、車好きとして足を止めたくなる魅力がありました。


ただ、電気工事を仕事にしている私が気になったのは、その車を動かす電気を、これからどう用意するのかということです。今回の写真には、家庭用蓄電池のPowerwall 3や、内部の構造が見える展示、人型ロボットの姿もあります。眺めているうちに、自宅の電気代や停電への備え、農園の仕事まで、身近なことが次々と頭に浮かびました。


茨城県常陸大宮市で電気工事に携わる茅根電設工業として、そして「常陸太陽の庭」で農業に取り組む立場から、テスラの技術を暮らしにどう生かせるのか。今回は、写真とともに私なりの考えをお伝えします。


白くすっきりした外観のPowerwall 3。住宅の壁に取り付ける設備として、見た目を気にされる方にも興味を持っていただけそうです。一方、内部が見える展示では、外からは分からない部品の配置に目が向きました。こういうところをじっくり見たくなるのは、職業柄かもしれません。


Powerwallは、太陽光でつくった電気などを蓄え、夜間や停電時に使える家庭用蓄電池です。Powerwall 3の日本向け公式仕様では、蓄電容量は13.5kWh、定格出力と自立運転時の出力は最大9.69kWと案内されています。〈Tesla公式仕様〉


Powerwallは、テスラ車をお持ちでないご家庭でも検討できます。太陽光発電がない場合の設置にも対応していますが、料金プランや利用目的によって向き不向きがあります。車と蓄電池を一緒に導入する必要はありません。今のお住まいで何を改善したいのか、そこから考えていただければと思います。


数字が並ぶと難しく感じますが、**蓄電容量は「ためておける電気の量」、出力は「一度に取り出せる電気の大きさ」**です。ここを分けて考えると、ご自宅に必要な設備が見えてきます。


例えば、停電した夜に冷蔵庫と照明を使いたいのか、夏場のエアコンも動かしたいのか。必要な備えは、ご家族の暮らし方によって変わります。蓄電池の容量が同じでも、使う家電が増えれば運転できる時間は短くなります。設置時には、残しておきたい電気と、同時に使う機器を具体的に確認することが大切です。


昼間の太陽光発電で余った電気をため、夕方から夜に使う方法もあります。ただし、電気代がどれだけ下がるかは、発電量や電気を使う時間帯、購入・売電単価によって違います。導入費用まで含めて考える必要があるため、まずは電気料金の明細を見ながら、効果が出やすい使い方を一緒に探したいと思っています。〈Tesla公式 Powerwall〉


停電対策も、家中の設備を長時間使う想定と、冷蔵庫や照明を優先する想定では、必要な容量や費用が変わります。まず「これだけは使いたい」をご家族で話してみてください。その希望が分かると、設備を選ぶ際の軸ができます。


サイバーキャブのような車を見ていると、未来の移動への期待が高まります。その一方で、今、電気自動車を検討されている方にとって切実なのは、「自分の家で無理なく充電できるか」という疑問ではないでしょうか。


帰宅したら充電ケーブルをつなぎ、翌日の移動に備える。自宅に充電設備があれば、車を使わない時間を充電に充てられます。テスラのウォールコネクターも、こうした家庭での充電に使う設備の一つです。〈Tesla公式 ウォールコネクター〉


工事で確認したいのは、分電盤の状態や電気の容量、駐車場までの配線経路です。さらに、普段どの向きに駐車するのか、ケーブルが歩く場所にかからないか。図面だけでは分からない使い勝手もあります。毎日のことなので、こうした小さな不便は、設置前に減らしておきたいところです。


充電の速さも、機器の最大出力だけで決めるものではありません。一日の走行距離や自宅に停めている時間を伺い、車両と住宅設備に合う方法を考えます。購入する車が決まる前でも、駐車場や電気設備の状況が分かれば、準備できることはあります。


例えば、これから駐車場を整備するなら、将来の充電設備を見据えて配管の準備を検討できます。あとから舗装を掘り返す工事が必要になるかどうかは、配線経路次第です。新築や外構工事の予定がある方は、その段階で電気工事も一緒に考えると、手戻りを減らせます。


私たちは「常陸太陽の庭」で、フルーツトマトやブルーベリーを育てています。農業に関わるようになって、電気を見る目はさらに変わりました。水やりに使うポンプ、栽培環境を管理する設備。電気の先には、毎日世話をしている作物があります。


停電への備えを考えるときも、何をどのくらい動かせれば作物を守れるのか、という視点が欠かせません。家庭では冷蔵庫が気になるように、農園には農園の止めたくない設備があります。だからこそ、蓄電池を選ぶ前に、現場で必要な電気を確かめることを大事にしています。


なお、農業用のポンプなどには三相電源を使う機器もあり、家庭用蓄電池でそのまま動かせるとは限りません。機器の電源方式や起動時の電力まで確認し、設備に合った備えを考えます。こうした確認こそ、電気工事と農業の両方に携わる私たちが、お役に立てる部分だと思っています。


写真に写る人型ロボットのオプティマスにも、農業をする立場から関心があります。テスラは、危険な作業や繰り返し作業などを担えるロボットの開発を目指しています。〈Tesla公式 AIとロボティクス〉


いつか農園でも、荷物を運ぶ作業などを手伝ってくれたら。その分、人は作物の状態を見たり、お客様と話したりする時間を増やせるかもしれません。もちろん、これは私が期待している将来像です。実際の農作業で役立つかどうかは、性能や費用、安全性を確かめて判断する必要があります。


私たちは、農地での太陽光発電にも取り組んでいます。地域でつくった電気を、栽培や暮らしに生かす。テスラの展示から感じた可能性を、常陸大宮の現場で少しずつ確かめていきたいと考えています。


新しい設備を見ると、私自身、わくわくします。ただ、お客様にご提案する際には、ご予算や今ある設備、普段の使い方を伺うことが先です。太陽光発電があるお宅と、これから検討するお宅では、考える順番も変わります。


見積もりでは、本体価格に加えて配線や設置工事に何が必要なのかを確認しましょう。既存設備を生かせる部分も調べ、ご納得いただける計画を考えます。


「蓄電池が気になるけれど、わが家に必要だろうか」「テスラを購入したいので、充電工事について聞きたい」「停電したとき、店や農園のどの設備を動かせるか知りたい」。そんな段階から、ぜひご相談ください。まだ機種を決めていなくても大丈夫です。


お問い合わせの際は、お住まいの地域と、気になっていることをお知らせください。直近の電気料金明細や、分電盤・設置希望場所の写真があると、より具体的にお話しできます。写真は、カバーを開けずに撮れる範囲で構いません。


常陸大宮市を拠点とする茅根電設工業が、ご自宅や事業所の電気を確認し、必要な工事と費用を整理します。Powerwall 3を含む蓄電池やEV充電設備をご検討の方は、ホームページのお問い合わせ窓口からお声がけください。


「テスラのコラムを見た」と一言いただくと、話もスムーズです。まずは、毎日の暮らしの中の電気で気になっていることを聞かせてください。